J SPORTSサイクルブログ

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2017年ツール1回目の休息日 新城幸也選手、後悔のない走りを。

こんにちは、宮本あさか@Bergeracです。

 

待ちに待ったツール・ド・フランスの1回目の休息日が終わって、また再びがレースの1週間へと走り出しました。最初の9日間で選手たちが1596.5㎞を走破したのだとしたら、プレスカーで追いかけている我々は、すでに3000㎞近くを走ってます!!実は第1回休息日も400㎞近く自動車移動に費やしたので、あまり休息になっていないという(涙)。

 

そんな休息日に、新城幸也選手の宿泊地と訪れました。緑の芝生とツタに囲まれた、素敵なシャトーホテルでしたよ。

 

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第7ステージで第1週最後のスプリントフィニッシュが終わった直後、新城選手はこんな風に語っていました。

 

「後になって気が付くんです。なんであの時、100%の力を出さなかったんだろう……って。これが、もしかしたら、人生で最後のツールかもしれないのに。つまりは今日が、人生最後のチャンスだったかもしれないんですよね。そんなことを若い選手に言っても、『分かってるよ』って返されるだけなんですけど。みんな一応プロなので、100%でやっているつもりなんです」

 

これはチームのスプリントエース、ソンニ・コロブレッリ選手のスプリントチャンスについて話していた際のコメントなのですが、もしかして、新城選手本人にも、そんな「後になって気が付いた」ことがあったのでしょうか?

 

第1回目の休息日に、その辺を、少し詳しく聞いてみました。

 

「うーん……、まあ、そうですね。今思えば、ジロの区間3位になりましたが、あれ以来、3位以内に入れていないですし。最初のツールでスプリント5位に入って以来、スプリント5位以内にも入れていません。だからこそ、そういうチャンスが巡って来た時には、……もしも結局はダメになっても、全力でやればいいのになぁと思うわけです」

 

「今こういう風にアシストをする側になり、僕には『じゃあ今日は僕が』って思えるチャンスは、大会中に3、4回しか巡ってきません。だからこそ、余計に、そういう風に思うんでしょうね。今までは、好きなように逃げて……という感じでしたけれど、今大会はスプリントステージは動かないって完全に決まっているので。『今日はユキヤが行ってもいいよ』って言われた日には、頑張りたいなという気持ちがあります。なかなかチャンスはまわってこないので……」

 

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 (photo: jeep.vidon)

 

2009年モナコで初めてツール・ド・フランスに足を踏み入れた新城選手も、トッププロ生活9年、ツール出場7回、グランツール完走10回のベテランになりました。たくさんの経験と……小さな後悔を積み重ねて、今現在の成熟した、人間として余裕のある新城選手が出来上がっんだなぁと改めて考えさせられました。

 

2017年ツールの後半も、新城選手には、後悔しない全力の走りを期待しましょう!

 

それでは。

宮本あさか@Bergerac