元人気選手たちの華麗なる転身
ツールの現場からこんにちは、宮本あさか@Montpellierです。
モンペリエは夜中まで風がごうごうとうなりをたてています。モン・ヴァントゥの禿山のてっぺんは、さぞかし強風が渦巻いていることでしょう……。
さて、J SPORTS中継でも元選手や現役選手が、レース中継で解説を担当されていますね。他の国もやはり同じ。
たとえば大会の祖国フランスの公共放送局では、長年、ツール総合優勝2回のベルナール・テヴネが務めていました。その後はローラン・フィニョンに引き継がれました。毒舌で人気が高かったのですが、病気との闘いに、無念にも敗れ去って……。現在は、ローラン・ジャラベールが担当しています。
また、ジロ・デ・イタリアでは衛星放送局でメイン解説を務めるセドリック・ヴァッスールが、ツールではフランス公共放送局のためにモト解説(オートバイでプロトンに帯同しながら状況を伝える)をやっているんですよ。
photo: jeep.vidon
ユーロスポーツ・フランス版では、レース中継の後にミニまとめ番組が放送されます。題して「Les Rois de la Pedale(ペダルの王者たち)」。ここでトークを繰り出すのがリシャール・ヴィランクとダヴィド・モンクティエです。敢闘賞受賞直後には、新城幸也選手も生放送に登場したんですよ。
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引退ほやほやのジェローム・ピノー。ジロではフィニッシュエリアインタビュアー(走り終えたばかりの選手を捕まえて話を聞く)をやっていましたが、ツールではレース後の総括担当のようです。ちなみにピノーは、FCナントのサテライトチームに所属していたサッカー少年だったんですよね。だからサッカーのユーロ2016中は、サッカー番組にも出演しておりました。
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ロビー・マキュワンも、中継後のまとめ番組に出演しています。去年はフィニッシュエリアインタビュアーだったので、私を含む大量のジャーナリストやテレビカメラと同じように、ゴール直後にダッシュしてました。「えぇー、マキュワンとスプリント対決しても、誰も勝てるわけないし……」とみんな密かに思っていたはず。今年はマキュワンが昇格して、フィニッシュエリアにはやってこないので、ありがたいことに記者たちはもう少し落ち着いて仕事ができています。
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今年のツールで、初めてテレビの仕事をしている姿を見かけたのがイェンス・フォイクトですが……、ドイツの放送局ではなく、アメリカの放送局の仕事をしています。なんでもレース生中継中はテントに待機し、レースを見ながらいろいろ情報収集し、時々外から中継に解説を挟む、そんな任務だそうです。
宮本あさか@Montpellier