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ツール・ド・ラヴニール、将来のグランツール覇者を探せ!

こんにちは、宮本あさか@Tignesです。
ブエルタ・ア・エスパーニャではなく……、ツール・ド・ラヴニールの取材現場に来ています。だって「アンダー23版ツール・ド・フランス」と呼ばれる、ハイレベルな8日間のステージレースに、日本代表が出場しているんですから!!

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(レース前のプレゼンテーションにて。左から小林海、小橋勇利、秋田拓磨、雨澤毅明、石上優大、小野寺玲。Photo: jeep.vidon)

ラヴニール=l'avenirとは、フランス語で「将来」という意味。つまり、若手選手たちの登竜門的な大会と位置づけられています。かつてグレッグ・レモンやミケル・インドゥラインも勝ち取ったこの大会は、2006年までは25歳以下の選手を対象としていましたが、2007年からは厳密なる「U23大会」となりました。

……それで、どれくらい重要なのかって?

近年の優勝者・受賞者リストをざっと眺めてみるだけでも、このレースの凄さをきっとお分かりいただけるに違いありません。

2010年
ナイロ・キンタナ総合優勝←2014年ジロ総合覇者、ツール表彰台3回
ジョン・デゲンコルプ区間2勝←2015年ミラノ~サンレモ、パリ~ルーベ覇者

2011年
エステバン・チャベス総合優勝←今年のジロ総合2位
ロマン・バルデ区間1勝&ポイント賞←今年のツール総合2位

2012年
ワレン・バルギル総合優勝←ブエルタ区間2勝

2013年
ルーベン・フェルナンデス総合優勝←今年のブエルタでマイヨ・ロホ着用
アダム・イェーツ総合2位←今年のツールで新人賞
サイモン・イェーツ区間2勝←今年のブエルタ区間優勝

2014年
ミケルアンヘル・ロペス←今年のツール・ド・スイス総合覇者

ちなみに去年の総合覇者マルク・ソレール(モヴィスター所属)は、今年、ルート・デュ・シュドで区間1勝+総合2位という好成績を上げています。来年か、再来年の今頃には、グランツールで活躍する大物選手に進化しているはず……。


さて、気になる今年の「将来の大物」は?

今のところは、第5ステージで山頂フィニッシュを制し、第6ステージでマイヨ・ジョーヌを手にしたコロンビア代表のジョン・ロドリゲス選手が、未知なる大物ヒルクライマーとして旋風を巻き起こしています。

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(本人的にはパンチャー・クライマータイプらしいロドリゲス選手は、1996年10月生まれの19歳!photo: jeep.vidon)


そうそう、すでにワールドツアー所属選手(Ag2rのニコ・デンツとか)や、来季のプロ入りが決まっている選手(スカイと契約を交わした英国のタオ・ゲオゲガンハートとか)も数多く参戦しているんですよ。それでも、とんでもない「掘り出し物」を見つけようと、エティックスのスカウトマンやら、アンドローニジョカットリのGMやらが、目を光らせています……!

 

宮本あさか@Tignes