2016ジャパンカップサイクルロードレース 海外8チームの参戦が決定!
こんにちは、サイクルライター/アナリストの福光俊介です。
ツール・ド・フランス2016第6ステージ、新城幸也(ランプレ・メリダ)が敢闘賞!
逃げで何度もテレビカメラに捉えられた姿には、心から興奮しましたね。
スプリンターチームが狙っていたステージとあって、昨年まで所属したディレクトエネルジー(当時はチーム ヨーロッパカー)のペースメイクで追いつかれてしまったのは、なんとも皮肉な形でもありましたが、それでも見せた粘りの走りは敢闘賞にふさわしいものでした。
本人いわく、「脚を使わずして(メイン集団に)捕まってしまった」とのこと。
開幕後、数度の落車で傷めている箇所もあるようですが、まだまだ強い走りに期待してもよさそうですね。
同時に、ともに逃げたヤン・バルタ(チェコ、ボーラ・アルゴン18)の協調姿勢や、決して譲らないといった走りも称えたいものです。
さて、ツールが大いに盛り上がっている中ではありますが、われわれにとってツールに勝るとも劣らない秋のビッグイベントといえば、ジャパンカップサイクルロードレース。
今年は10月22、23日に開催されますが、このほど参戦が決まった海外チーム8つが発表になりました。
このエントリーでは、8つの海外チームをこのところの活躍と合わせて紹介・解説をしたいと思います。
※以下、チームジャージ画像はいずれもジャパンカップ広報事務局提供
●UCIワールドチーム
昨年の大会では、クリテリウムで別府史之が、メインレースではバウケ・モレマ(オランダ)が勝利し、ジャパンカップ完全制覇。
石畳系クラシックや個人タイムトライアルで数々の金字塔を打ち立てた、ファビアン・カンチェッラーラ(スイス)は今年がキャリア最終シーズン。
一昨年(レースは欠場)、昨年に続く3年連続の来日なるかにも注目。
BMCレーシングチーム(アメリカ)
昨年、ジャパンカップに初出場。
リッチー・ポート(オーストラリア)やティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)に代表されるオールラウンダーから、フィリップ・ジルベール(ベルギー)などのクラシックハンターまでビッグネームを多数そろえる。
クラシックではエースを務めるフレッヒ・ヴァンアーヴルマート(ベルギー)は、現在開催中のツールで第7ステージを終えた時点でマイヨジョーヌを着用中。
キャノンデール・ドラパック プロフェッショナルサイクリングチーム(アメリカ)
ジャパンカップではおなじみのチーム。
同じく日本でもおなじみのUCIプロコンチネンタルチーム「ドラパック プロフェッショナルサイクリング」(オーストラリア)をスポンサードする、ドラパックキャピタルパートナーズ社がこのほどサブスポンサーに。
来シーズンの両チーム合併を目指して、前向きな取り組みが行われている。
ランプレ・メリダ(イタリア)
例年5月に開催されるツアー・オブ・ジャパンとならび、ジャパンカップ出場の常連チーム。
今シーズンは、なんといっても新城幸也の加入が最大のトピック。
昨年のジャパンカップ開催時に移籍発表を行い、ファンを驚かせると同時に、チームからの期待の大きさを示した。
われわれの期待はもちろん、新城のエースとしてのジャパンカップ参戦、そして前回の3位を上回る快走だ。
オリカ・バイクエクスチェンジ(オーストラリア)
現在開催中のツール直前に、バイクエクスチェンジ社をセカンドスポンサーとして迎えた。
ジャパンカップは4年ぶりの出場。
チームは今シーズン、パリ~ルーベでベテランのマシュー・ヘイマン(オーストラリア)が劇的な優勝。
サイモン・ゲランス、マイケル・マシューズ(ともにオーストラリア)といったレース巧者も控える。
●UCIプロコンチネンタルチーム
NIPPO・ヴィーニファンティーニ(イタリア)
ジロ・デ・イタリアに2年連続で出場し、着々とステップアップを続ける日伊合同チーム。
大の親日家であるダミアーノ・クネゴ(イタリア)をエースに、先のジロで完走を果たした山本元喜など4人の日本人選手が所属。
8月のリオデジャネイロ五輪でトラック・オムニアムへの出場を予定している窪木一茂も今シーズン加入した。
チーム ノボノルディスク(アメリカ)
3年連続のジャパンカップ出場。
所属全選手が1型糖尿病患者であり、トレーニングやレースを含め、常にインスリンでの血糖値管理を行いながら走っている。
レース会場でのファンサービスや交流も好評を博している。
●UCIコンチネンタルチーム
アタッキ チームグスト(台湾)
メインスポンサーのアタッキ社は、パソコンや携帯電話のボディやパーツを製造するカーボンブランド。
その技術力と生産力を生かして作られるのが、チームが繰るバイク「グスト」。
自転車王国・台湾が誇るバイクで、現在はUCIアジアツアーを中心に転戦中。
オーストラリア、ニュージーランドの選手が多く所属し、エース格のキャメロン・ベイリー(オーストラリア)は5月のツアー・オブ・ジャパンで総合7位。
ジャパンカップは今年で大会創設25周年とあって、例年以上に熱く、激しいレースに期待をしてもよさそうです。
なお、今後UCIワールドチームからさらに1チームの参戦決定が予定されているほか、国内UCIコンチネンタルチームもUCIポイント獲得数や指定大会での成績を元に選出されます。
もうしばらく、「どのチームが参戦するのだろう・・・?」といったワクワクを楽しめそうです。
ちなみに、すでに開催地・宇都宮のホテルを手配した、なんて方の話もちらほらと耳にしています。
そんなわけで、ツールと合わせてジャパンカップへの思いも馳せつつ、日々“自転車熱”を高めていきましょう!
何なら、毎日J SPORTS 4で放映されるツール中継から、「ジャパンカップで来日してほしいお目当ての選手」を見つけるのもアリですね!
きっと、みなさんにとってのジャパンカップがもっともっと素敵なレースに映るはずです。
それではまた、近々お会いしましょう。
福光 俊介/The Syunsuke FUKUMITSU
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新城幸也 ツール・ド・フランス2016 第6ステージ敢闘賞獲得!!おめでとう(*゚▽゚)/゚・:*【祝】*:・゚\(゚▽゚*)
みなさま、こんばんは。
しばらくほったらかしで申し訳ないです。
ツール見る事に夢中になっておりました。(言い訳はしない主義)
さて、連日のツール・ド・フランス。
お楽しみ頂けているでしょうか?
カヴェンディッシュ完全復活!3勝!
そしてサガン。初のマイヨ・ジョーヌ姿。
アルカンシエルが黄色くそまった感じ、良いですね(*^_^*)
そして、数センチでのスプリント勝負。
ステージ優勝決まった時のキッテルの満面の笑顔。素敵ですね。
昨年ツール出場を果たせなかった分、色々な思いがあったことでしょう(*¨)(*..)(*¨)(*..)うんうん
さらに、ヴァンアーヴェルマートの完全勝利。
大差をつけてのステージ優勝。ガッツポーズもばっちりでした( ・ω・ )☆
そしてそしてそして!!
昨日のステージは国内ツール視聴者が興奮をしたことこの上ないステージになったことでしょう。
新城幸也、敢闘賞獲得!!!今回はウォーミングアップだった。本番のステージは別。との情報も。
(本当に、今年の2月に骨折しました…っけ…?)
本当に毎日筋書きのないドラマが繰り広げられている毎日。
1日、1日の物語があり、そして3週間としてのストーリーがあり、
もちろん瞬間的にも面白いですし、全21ステージ見られるとなお面白いですね。
ただここでひとつの疑問が。全21ステージ完全視聴しきれるものなのか?ということ。
てっぺん(深夜0時)こえる時なんて当たり前です。
何が言いたいのかといいますと、皆さん“落車”していませんか?
残り10km地点までの記憶はあり、いつの間にか朝だった。そんなことありませんか?
そんな時に役に立つだろう代物が「J SPORTSオンデマンド」。
いつでもどこでもPC・スマホ・タブレットでツール・ド・フランス全21ステージ見られます。
「どうせ有料でしょ?」という声が聞こえてきそうなので、
あらかじめ申し上げますと、すみません、有料です!!
ですが(゚ロ゚屮)屮
今回特別にこの便利さを体験してもらいたく、1日無料クーポンコードを発行中でございます。
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近日中のステージの見どころランキングTOP3を発表しちゃいます(*゚▽゚)/゚・:*【祝】*:・゚\(゚▽゚*)
まず第3位(」゚ロ゚)」(」゚ロ゚)」(」゚ロ゚)」オオオオオッッッ
☆7/9(土)第8ステージ
超級山岳と2級山岳の後に、2つの1級山岳が待ち受ける!
クライマーとしての資質が試される中、
連続する下りをこなすテクニックも必要となるハードな山岳ステージ!
次に、第2位オオオォォォ!!(ノ゚□゚)ノ・・・εミ(ο_ _)οドテッ…
☆7/10(日)第9ステージ
総合勢に動きはあるか!?
今大会初!超級山岳アンドラ・アルカリスでの山頂フィニッシュ!
そして、第1位 サンッ ハイッ!(ノ^▽^)ノ ̄ w(゚0゚*)w オォー w(゚⊿゚;)w オォー w(゚ロ゚;)w オォー
7/14(木)第12ステージ
2013年100回大会以来の“魔の山”モン・バントゥー登場!
100回大会同様、総合優勝を左右するビッグステージとなるか!?
とにかく、今回のツール・ド・フランス“山”が肝です。
強豪選手ひしめく中、総合優勝を飾るのは果たして誰か――!?
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お試し視聴してみて下さいね♪
では残りの2週間、どうぞ白熱のツール・ド・フランスをお楽しみくださいγ(▽´ )ツヾ( `▽)ゞ
©Yuzuru SUNADA
カヴェンディッシュ3勝目!スプリントの後には、記者とのバトルが待っている
ツールの現場からこんにちは、宮本あさか@Montaubanです。
新城幸也選手が人生2度目の敢闘賞に輝き、マーク・カヴェンディッシュが区間3勝目を手にしましたね!私自身は新城選手の活躍で忙しくも楽しい午後を過ごしたわけですが、……カヴの完全復帰にもしみじみとした喜びを感じるのです。
実は大会1日目で勝利して、生まれて初めてのマイヨ・ジョーヌを着たカヴは、なんとなくムッとした表情で記者会見場に現れました。
表彰台の上ではにっこにこの笑顔でした。フランス放送局のテレビインタビューでも、子供を膝に抱っこして、朗らかに受け答えしていました。それなのに、なぜ、不機嫌なオーラをまき散らしていたのでしょう……??
理由は我々記者側にありました。表彰式後のミックスゾーンでは、各国のテレビ局やラジオ今日のために、何度も同じ受け答えを繰り返すことを要求されます。それだけなら、すでに「大人の」カヴは、笑顔で対応することができたはず。ところが、少々いじわるな質問が、続いたようなのです。
さらに記者会見では、諸外国の敏腕記者たちが、ますます辛辣な問いかけを投げかけました。
「開幕前はキッテルvsグライペルの話題ばかりで、君のことはみんな忘れていたんだけど、虚しくはなかった?」
「キッテル、グライペル、サガンという世界最強のスプリンターたちを倒したわけだけど、正直、勝てると思ってたわけ?」
プライドを傷つけるような質問をあえて投げかけ、そこから興味深い反応を引き出す……という手腕を好むジャーナリストもたしかに存在します。それに対して興味深い反応を示してくれる選手もまた、たしかに存在するのです。たとえば同じ英国人のウィギンスは放送禁止用語を吐いて会見場を出ていくタイプでしたし、一方のフルームは礼儀正しく、しかしきっぱりと反論を行います。
そしてこの日のカヴは、ほんの軽く眉をひそめただけで、できるだけ平静に、いわゆる建前を述べるにとどまりました。殺伐としたマイヨ・ジョーヌ記者会見でした。幸いなことに、最後の最後に、思いもかけない楽しいシーンが待っていたのですが。
「今日の優勝は、今まで一番うれしい優勝ですか??」
会見ルームの片隅から、可愛らしい声で、こんな質問が上がったのです。声の主は、8歳の男の子。キャラバン隊スポンサーである「ジョルナル・ド・ミケ(ミッキーマウス新聞)」の招待で、特別に、1日だけ記者体験を許されたそうです。
カヴェンディッシュの顔に、笑顔が広がりました。しかも甘く、優しいパパの声で、丁寧に答えを述べたのです。
「あのね、どの優勝も、僕にとっては一番うれしい優勝なんだよ。そして1つ1つの勝利が、僕の人生を、素敵なものに変えてくれるんだ。本当にいい質問だね。ありがとう!」
2度目の記者会見では、カヴはご機嫌で饒舌でした。しかし3度目のこの日は、またしても、ちょっとだけ不機嫌でした。
「君自身はかつてよりも、今の方が強いと思うかい??」
かすかに眉をひそめたカヴは、小声でもごもごと、「そんなこと僕にはどうでもいいんだけどなぁ」と答えます。ところが隣にいた英仏通訳が、マイクをもって訳そうとした瞬間に、慌てて「ダメダメ」というジェスチャーをして見せたのです。
名ジャーナリストでもある通訳担当は、苦笑いしながら、まずはカヴのコメントを文字通りに訳しました。その後で、「でも、カヴェンディッシュにとって、このセリフは本心ではないんですよ」と、付け足すことも忘れませんでした。
ところでカヴェンディッシュの初日記者会見で、個人的に一番衝撃だったのは、彼の顔がすっかり大人の男っぽくなっていたこと。プペ(お人形)とか、アンジェリック(天使っぽい)と言われていた頃の、ぷにぷにしていたほっぺたはなくなってしまったんですね。31歳だから、当然か……。
(左は2008年第5ステージ、人生初のツール区間勝利後。右が今年第1ステージのマイヨ・ジョーヌ記者会見。photo: jeep.vidon)
宮本あさか@Montauban
ツール開幕キタ━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━!!
みなさま、こんばんは。
いよいよやってきましたね。
SNSやらなんやらで、ガヤガヤしまして申し訳ない。今日だけは許して下さい。
なんてったって、ツール・ド・フランスが開幕するんです(^ω^)♪
そして、開幕はずっと繰り返しお伝えしておりますが、『モン・サン・ミシェル』から開幕します!
その開幕ステージをなんと色々無料で放送しちゃいます!
まとめました。どうぞ。
↓
第1ステージ・第2ステージ無料放送
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ニコ生
第1ステージ無料配信
LINE live
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さらに、J SPORTSオンデマンドでは、1日間無料クーポンコード発行中です!
さ、先程開幕を迎えた青海フロンティアビルですが、ゲスト解説と解説のおふたりはこちら!全日本選手権で優勝を飾った初山選手をゲスト解説にお迎えします(^^)!
※栗村さん、緊張しているの図。
なぜ、横に貼り付けられてしまうのだ…!!!
今後の検討課題にさせて頂きます。。。今日はこちらでお許しを。
こちらもよければ是非。
http://hatenablog.com/g/11696248318754550870
さあ、それでは3週間の筋書きのないドラマをどうぞお楽しみください☆ミ
ツール開幕地より
ツール・ド・フランスの開幕地から、こんにちは。宮本あさかと申します。
大会中はレースレポートやビデオインタビューなど担当しておりま
どうぞよろしくお願いいたします。
さて、開幕の地ノルマンディーはびっくりするほど寒いのです。
しかも空はもくもくとした灰色雲に覆われて、
でも、ここから旅に出るのは、自転車に乗った男たちなわけで。
開幕前日のメディアミーティングで、レース委員会のティエリー・
「今年のツール1週目には石畳もなければ、
長旅へ無事に滑りだすための、安全に配慮したコースづくり。
(6月30日チームプレゼンテーションにて。photo:jeep.vidon)
「こんなノルマンディーの天候には慣れてます」
と、あっけらかんとした笑顔で語るのは、
2月のカタールでの落車、
「だから1週目は、
きっと新城選手の地の利と、経験が生かされることでしょう。
(7月1日、開幕前日の新城選手。愛犬コリンちゃん&チームマネージャーのコープラント氏と共に、リラックスした笑顔を見せる。photo:jeep.vidon)
「チームから行け、と言われたら、
そして確実に逃げ切りたいなら、
ちょうど2週目が始まるこのステージは、要注目でございます。
それでは。Bonne chance et Bon Tour de France !
宮本あさか
個の力が試された大島決戦 第85回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース
こんにちは、サイクルライター/アナリストの福光俊介です。
6月30日深夜にJ SPORTSで放映された、ツール・ド・フランス2016 チームプレゼンテーションはご覧になりましたか?
「ノルマンディー上陸作戦」をイメージして、選手たちが次々と“上陸”する様は、歴史を感じさせると同時に、いよいよツールの季節がやってきたことを実感させてくれましたね。
みなさんの眼には、戦いを控える選手たちの姿はいかが映ったでしょうか?
われらが新城幸也選手(ランプレ・メリダ)もよい顔をしていましたね!
さて、ツールは7月2日からレースがスタートしますが、それに先だって6月24~26日に東京都大島町で行われた「第85回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース」の模様が放映されます。
第1回放映は、J SPORTS 4で7月2日(土)午後5:00~6:30。
大会期間中は、KINAN Cycling Team帯同と女子エリートロードレース取材のため、私も大島入りしました。
あまり書きすぎるとネタバレになってしまいますので、ほどほどに留めますが、現地でレースを見ていて感じたことを男子エリートロードレースを中心に少々書かせてください。
近年、日本国内のレースではUCIコンチネンタル登録チームを中心に、本場ヨーロッパのトップシーンでの実績を持つ、スペイン人選手やフランス人選手などが日本に活躍の場を求めて所属しています。
その中には、グランツールでのステージ上位を経験したほどの選手も。
彼らが日本で走ることによって、国内レースの水準は以前と比べ高まっています。
おのずと、日本人選手の実力も向上しています。
走力はもちろん、戦術面にもそれが反映されているように感じます。
それらをリアルに見て取れるレースこそ、日本一のライダーを決める全日本なのです。
特に今年はそれが顕著だったように思います。
普段、外国人選手と日本人選手の融合で力を発揮しているチームが、外国人選手抜きでどれだけ戦えるのか、真価が問われるレースでもありました。
一方、日本人選手だけで構成されるチームも、これまでに経験してきたハイレベルな戦いを経て、この舞台へと乗り込んできました。
また、大島のコースは1月のアジア選手権でも使われましたが、そのときと同様に「個の力」が試されるレースでもありました。
もちろん、エースとアシストの役割分担がきっちりとなされ、チームとして動けることが重要ではありますが、そればかりでは測れない難しいコースであり、展開でもあったのです。
起伏に富んだ周回コースであること、この島特有の強い風が関係しています。
それは、男子エリートに限らず、期間中に実施された女子エリート、男子アンダー23の各ロードレースでも同様でした。
全日本は例年、コース難易度や気象条件が相まってサバイバルなレースになりますが、今回もこれまでと違わない展開となりました。
放送では、それらがきっと伝わってくることでしょう。
日本チャンピオンを決めるにふさわしい、過酷で、それでいて激しい、選手たちのさまざまな思いが交錯する熱いレースであったことをお伝えしておきます。
そして観終えたとき、勝者だけではなく、戦ったすべての選手をどうか称えてあげてください。
それではまた、近々お会いしましょう。
福光 俊介/The Syunsuke FUKUMITSU
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ツール・ド・フランス2016 いよいよ開幕! “推しメン”を全力で応援しよう!
こんにちは、サイクルライター/アナリストの福光俊介です。
このたび、J SPORTSサイクルブログの執筆陣に加わることになりました。
どうぞよろしくお願いします!
今回のタイトルにもある通り、ツール・ド・フランスについて書きたいところですが・・・、初投稿ということでまずは自己紹介を少々しておきましょう。
2012年のツールでサイクルライターとしてデビューしたので、ちょうど5年目を迎えようかというところです。
J SPORTS Webのサイクルロードレースページへは、昨シーズンから寄稿しています。
ジャパンカップクリテリウム、ツール・ド・フランス さいたまクリテリウムなどのプレビュー記事の執筆を担当しました。
国内外のレースプレビューや取材・レポート、選手インタビュー、データ分析など、レースに直接かかわる部分を得意としています。
また、今シーズンからはUCIコンチネンタルチームとして登録している国内チーム「キナンサイクリングチーム」のメディアオフィサーを務めています。
メディアオフィサーとは、主にチームの広報として、レースレポートの執筆やプレスリリースの執筆・作成、選手のメディア対応コントロールなどを行っています。
ですので、今後このブログでは国内外のあらゆるレースの話題をお届けできると思っています。
特に、J SPORTSではUCIワールドツアーはもとより、国内リーグであるJプロツアーの情報発信にも力を入れていますので、それらと上手くリンクできるよう、レース現場で見たものや感じたこと、勝負を決定付けたポイントなどに触れていきたいです。
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さて、前置きが長くなってしまいました…本題に移りましょう。
ツール・ド・フランス2016、現地時間の今日6月30日に開幕です。
ツールですよ、ツール!
ツールが開幕するんですよ!!
ワクワクしますね!
まずは、チームプレゼンテーションが開かれます。
出場全22チームから、チーム内競争を勝ち抜いた各9人、総勢198選手がステージに登壇します。
J SPORTSでは、6月30日深夜1時から2時間半にわたって生中継されます。
レースを待ちわびる選手たちの表情、しっかりとチェックしておきましょう!
7月2日からはいよいよレースがスタート。
カトリックの巡礼地であるモン・サン・ミシェルがグランデパール(開幕地)となります。
今大会の焦点としては、クリス・フルーム(イギリス、チーム スカイ)が2年連続3回目の総合優勝なるかがまず1つ。
6月に行われたツール前哨戦のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネでの戦いを見るに、総合系ライダーの中では一歩リードしている印象です。
そこにナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)、アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ)らがどう立ち向かうかに注目が集まります。
フルームの山岳での登板力、個人タイムトライアルでの走力からして、正面からぶつかっていって彼に勝るというのは、相当難しいと思います。
そんな中で、キンタナやコンタドール、さらにはリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム)、ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル)といった実力派オールラウンダーたちが、それぞれどんな工夫を凝らしてフルーム撃破を試みるのかも見もの。
ポイント賞のマイヨヴェール争いでは、ペテル・サガン(スロバキア、ティンコフ)が5連覇なるかも楽しみの1つ。
平坦ステージのポイント配分が高く、さらに中間スプリントでのポイント比重も高い現行のレギュレーションでは、ゴールスプリントで確実に上位に入り、加えて上りや逃げでも力を発揮するサガンは圧倒的に有利。
スピードに勝るピュアスプリンターたちの多くが、ステージ優勝狙いに集中しているあたりも、サガンにとっては追い風に働いているといえます。
…と、解説を少々してみましたが、何より、好きな選手・チームを純粋に応援することが、ツールを楽しむには一番。
ぜひ“推しメン”をみなさんなりに見つけて、精一杯応援してあげてください。
私からも注目している選手を2人挙げておきます。
© Etixx - Quick-Step / Tim de Waele
ジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ)
昨年のラ・フレーシュ・ワロンヌ、リエージュ~バストーニュ~リエージュでともに2位とブレイクすると、今年もワロンヌ2位と活躍。
さらには、ツアー・オブ・カリフォルニア総合優勝、ドーフィネ総合6位と、ステージレースにも適応力を発揮。
ツールは初出場ですが、3週間しっかり走りきることができれば、ヤングライダー賞のマイヨブラン獲得の最右翼になるのではないかと思って見ています(現在24歳)。
©Team Dimension Data
マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)
いわずと知れた、プロトンきってのピュアスプリンター。
数々の栄光を手にしてきた彼ですが、実はマイヨジョーヌには一度も袖を通したことがありません。
彼の夢は、五輪での金メダルとツールのマイヨジョーヌ着用。
スプリンターが主役となるであろう、第1ステージを制すれば、悲願達成となります。
最近は強力スプリンターが増え、少々押され気味ではありますが、ここは彼の奮起に期待。
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そんなわけで、ついツール開幕に沸き立って初投稿から盛りだくさんの内容となってしまいました(笑)
みなさんの“推しメン”も、よかったら教えてくださいね。
それと、J SPORTS Web内ツール・ド・フランスページにて、ツール開幕に合わせてアップされた「サイクルロードレース相関図」の監修を担当しました。
ツール出場が決まった選手を中心に、選手同士を結び付けている要因・要素をあらゆる形で紹介しています。
心温まるエピソードから、クスッと笑えるネタ、そしてあの選手とあの選手との確執まで…、トップシーンのプロトンの中で起こっている出来事を分かりやすくまとめております。
ツール出場選手の人となりを知る意味で、きっと楽しく予習ができると思います。
その中から、“推しメン”を見つける、なんてのもアリですね。
このツール期間中、私は日本に残ってレースレポートやデータ分析を行いますが、並行してシーズン後半戦の海外取材スケジュールを練ろうかというところでもあります。
ツールの熱気に刺激を受けつつ、その先のレースにも思いを馳せるとします。
それではまた、近々お会いしましょう。
福光 俊介/The Syunsuke FUKUMITSU
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